アファメーションとは、「肯定的深層自己説得」の意味です。
すなわち、自分に対してポジティブな言葉を投げかけることにより、理想の状態への臨場感を高めて、成功イメージを定着させることを狙いとします。
アファメーションの方程式
I(Image) × V(Vividness) = R(Reality)
「イメージに臨場感が伴えば、それは現実のものとなる」という、とても重要な方程式になります。
イメージとは自分に対してのイメージ像、すなわち<セルフイメージ>であり、将来のゴールへの映像でもあります。
つまり、この方程式の意味することは、「ゴールの世界のセルフイメージに強く鮮明な臨場感が伴えば、それが現実になる、夢が叶う」ということです。
そこで、ゴールイメージに対する臨場感を高めるために使うメソッドとして、アファメーションを使用するのです。
アファメーション11のルール
アファメーションには以下の11のルールがあり、この法則により自分だけの文章を書き出します。
- 個人的なものであること
- 肯定的な表現のみを使う
- 現在進行形で書く
- 「達成している」という内容にする
- 決して他人との比較をしない
- 行動を表す言葉を使う
- 感情を表す言葉を使う
- 記述の精度を高める
- バランスをとる
- リアルなものにする
- 秘密にする
それでは一つ一つを詳しく見ていくことにしましょう。
①個人的なものであること
一人称単数で書くこと。
主語を「私」にします。チームや組織であるなら「私たち」でもいいでしょう。
アファメーションでは、家族やチームメイトのゴールではなく、自分のゴールを設定しますので、必ず「私」が主語になります。
②肯定的な表現のみを使う
潜在意識に否定的表現は通用しません。否定形は脳が認識しないからです。
例えば、「私は失敗はしない」ではダメなのです。「失敗」という単語を脳がイメージし、その後に続く「しない」という否定形は残りません。だから結果失敗してしまうことになります。
この場合は、「成功」と書くことになります。
③現在進行形で書く
まさに今起きている、その状況の真っただ中にいる。という状況を描きます。
「私はお金持ちになる」は将来なることを意味し、逆に今はお金持ちではない、というイメージを作ってしまいます。あくまでも「臨場感を持って、現在進行形で体験している感覚」を忘れないでください。
④「達成している」という内容にする
③と同じですが、今その状態にある、という実感が、理想のセルフ・イメージ像を作り上げます。
将来ではありません、今既に達成しているのです。
⑤決して他人との比較をしない
コーチングでは他人との比較競争を行いません。
「あいつに勝ちたい」ではなく、あなたが望む最高のパフォーマンスと結果を目標とします。
⑥行動を表す言葉を使う
ゴールを達成している世界での、自分の行動を表現する言葉を盛り込むことで、より臨場感が高かまります。
⑦感情を表す言葉を使う
「感情を表す言葉」とは、ポジティブなイメージを作り出す、次の5つの言葉を言います。
- 嬉しい
- 楽しい
- 気持ちいい
- すがすがしい
- 誇らしい
また、これら以外にも、「ハッピーだ」「爽快だ」等、ポジティブな感情を表す言葉も使用できます。
⑧記述の精度を高める
言葉に具体性が伴えば、より一層のリアリティが生まれます。
リアリティが高まれば高まるほど、ゴールは近づきます。
⑨バランスを取る
これはバランスホイールを意味します。
つまりお金が欲しかったとしても、お金だけではダメなのです。
お金を使える時間的自由、ともに財産を使って楽しめる相手や友達も必要です。家族の理解や人生を謳歌する健康にも恵まれていなくては、本当の幸せとは言えません。
つまり目標は一つではなく、「それに付随する多くの要素と一緒に成り立っている」ということを理解して下さい。
これが分かればゴールは複数、よってアファメーションも複数必要となります。
⑩リアルなものにする
言葉で言うと同時に、具体的なイメージができるように工夫することが大切です。
読んでみても、あまりピンとこない、ではリアリティは高まりません。
読んで感動がこみ上げてくるような文章を心がけましょう。
⑪秘密にする
ゴールやアファメーションは、むやみやたらに他人に見せたり、話をしてはいけません。
気づかないかもしれませんが、ドリームキラーはあなたの周りにもたくさんいます。みんながあなたを応援してくれる訳ではなく、逆に嫉妬心ややっかみから、裏では人の成功を願っていないのが人間の本性でもあります。
「現実を知れ」「君には無理だ」などと言われ、エフィカシーが下がってしまう可能性があります。
また一度話をしてしまうと、「あの目標はどうなった?」と常に聞かれることになり、「Want to」のはずだったのが、いつの間にか「Have to~ねばならない」に変わってしまう可能性があります。
これでは逆効果。
大切なゴールや、それを達成するために必要なアファメーションは、自分だけの秘密にしましょう。またはあなたを心の底から応援している「コーチ」だけに伝えましょう。