コーチング用語でいう【コンフォートゾーン】という言葉は英語の意味そのままで、つまりcomfortable(心地よい/楽な/快適な/気持ちのいい)zone(領域/区間)になります。
これは肉体的にも精神的にも快適で、その人のありのままを出せる環境空間を意味します。
サッカーや野球などの試合で、ホーム/アウェイで例えると分かりやすいかもしれません。
自分達のホームグランドは、日々練習している環境であり、自分の家のように和むことができます。また応援してくれるファンの数も多く、声援も後押ししてくれるため、選手は練習の成果を思う存分に発揮することができます。
これとは反対にアウェイの試合では、慣れていない環境であり、相手チームへの声援が多いだけでなく、こちらに対してのブーイングなど敵対的なエネルギーも飛び交うため、どうしても普段より緊張し浮足立ちやすくなります。つまりコンフォートゾーンから出てしまった居心地の悪い状態。
このような状況下では、うっかりミスや判断ミスも多くなり、統計的にも負ける確率が非常に高くなるものです。
人間の脳はリラックスすることでパフォーマンスが向上する
コンフォートゾーンの内側にいる状況では、人はとてもリラックスすることができます。
脳というのはリラックスすると力を発揮し、緊張するとパフォーマンスが上がらないようにできています。当たり前ですよね。ガチガチに緊張していると本領を発揮できないのは誰でも知っています。
だから「リラックスしろ」、「肩の力を抜け」などと試験や試合の前にはお互いに声を掛け合うのです。
人は自分のコンフォートゾーンの外側では急激にIQが低下して、以下のような症状が出てしまいます。
- 落ち着きがなくなる
- 記憶が曖昧になる
- 情報を正しく認識できなくなる
- 緊張で身体も思考も固くなる
だから日ごろからどれだけリラックスできるか、自分にとってのコンフォートゾーンで物事を運べるかが、人生のあらゆる局面で重要なポイントとなってきます。
コンフォートゾーンを移行し、成功する
コンフォートゾーンはその人にとっての快適な領域です。つまり人ぞれぞれ幅に差がある。
学校のテストや成績で例えると、60-70点が平均な人、80点以上が平均な人、いろいろいますが、その人が日頃から当たり前と思い込んでいる成績や結果に大概収まります。その成績が維持できるように無意識が働き、必要な勉強法によりそのゾーン内の成績を取らせます。
つまり、自分にとって居心地がいい結果が出るように、無意識が勝手にコントロールしてしまうのです。ということは、「コンフォートゾーンを移行しない限り、成績は上がりにくい」ということになります。
<赤点を取ったり、成績が悪い自分>という信念や想いがある場合、成績が上がる情報が遮断されてしまいます。
本人には見えない。誰かが教えてくれても、つい他の事を考えてしまい、全く頭に入っていない。
これも<悪い点数を取って、いつも慣れ親しんだ順位に留まるため>の無意識の働きになります。
コンフォートゾーンの変え方
コーチングでは現状の外側にゴールを設定しますが、現状の外側とは、結局は自分のコンフォートゾーンより高い領域の世界ということができます。ゴールがあるその領域が当たり前のコンフォートゾーンになるようにすればいい訳ですね。
コンフォートゾーンを移行するにはいくつかのワークが必要です。黙っていたら何も変わりません。今の環境が快適なのですから、何もしなければゾーンはそのまま保たれ、人生の変革は起きません。
ゾーン移行のためのワーク
- アファメーション
- ビジュアライゼーション
- コーチング
アファメーションはポジティブな言葉、肯定的自己表現により意識を変えていく方法です。
ビジュアライゼーションは、いわゆるイメージングにより、映像としてゴールの臨場感を高める方法になります。
コーチングは、コーチと接することにより、他からの刺激によってゾーンを移行する方法です。