世の中には様々な仕事があり、その中で骨董品やブランド品の鑑定をされる方々がいます。
いわゆる鑑定士という肩書になりますが、全くの素人を一流の鑑定士に育てる場合にやることがあるそうです。
それは何なのか?
一般的に出てきそうな答えを上げると、
- ブランドの特徴
- 作者の癖や特徴
- その年代の作品の特徴(時代背景と流行等)
- 素材の品質、縫い目、肌触り
- 色具合
- 形や大きさなどの寸法
その他多くの情報を学ばれるのかな?と思うかもしれません。
もちろんこれらの基本的概念、基礎知識はもちろん学ぶでしょう。しかしそれだけではありません。
最も大事かこと。それは何なのか。
答えは、超一流の作品に触れること。また本物を何度も見ること。
これだそうです。
本物には本物の品格が宿る
数多くの本物や超一流品を見ていると(触れていると)、それらがまとっている品格・気品・オーラのようなものがインプットされます。
この状態で偽物を見ると、勘が働くのです。
「どこかがおかしい」「何かが違う」
これは本物を知っているからこそ感じる、場数からくる勘(直観)なのです。
一見すると同じもの。見た目は誤魔化せても、品格までは誤魔化せないのです。
そして細部まで鑑定すると、やはりどこかが違って、明らかに偽物と判別できるのです。
しかし最初に来るのは、勘なのです。
だから鑑定士に限らず、超一流といわれるものに数多く接すること。これはとても大切なことなのです。
本物を知っている人は、やがてその人も本物に近づいていきます。
世界チャンピオンを体験する
先日、ボクシングのWBC元世界チャンピオンにお会いする機会がありました。
こんな機会は滅多にありません。こういう時、私はすぐに動きます。
普通の人なら、握手してもらったり、質問をしたり、ということが多いかと思います。
しかし私は、とあるお願いをしました。
それは
「寸止めお願いできますか?」
つまり、「自分の顔面のギリギリまでパンチを繰り出してほしい」と(笑)
世界チャンピオンのパンチを受けることができるチャンスなど、そうありません。だからお願いしました。
もちろんチャンピオンは快く受けてくれました。
チャンピオンが構えた次の瞬間。
何も見えませんでした。
一瞬で、目の前を何かが通過するような気配すらも感じる間もなく、風圧が顔に当たります。そして腰が砕けるようになり、膝を着くように力が抜けました。
世界を取った左ジャブ。
しかしその姿は自分からは確認できませんでした。モーションすら。これが世界の超一流のパンチ。
次に、ワン・ツーもお願いしました。つまり左ジャブからの右ストレート。
これも繰り出すモーションすら見ることなく、風圧だけが顔に当たり、腰が砕けます。圧倒的な【気】と【圧力】です。
さらにワン・ツー+ボディをお願いしました。
当然見えません。風圧を感じると同時に、ボディを打ち終わり、元のポジションに戻っていました。
世界チャンピオンとの貴重なひと時、まさに体と感性で超一流を体感することができました。
このように超一流と呼ばれるもの、本物の最高級ブランド、一流の人々、そういう物に積極的に触れてみること。
この体感が自分を押し上げ、一流のオーラをまとう自分へと導いてくれるのです。